KONNO TEKKO

トップ 製作所 道具箱 板金展開 リンク


小関智弘さんの本を中心に紹介します。

10年前、図書館で『春は鉄までが匂った』という一冊の本を手にしたことがきっかけで連絡を
とらさせていただくようになりました。今も現役の旋盤工として働いている自身の目で書かれるその文章は
どこの評論家や学者より自分にはまっつぐに飛び込んできます。
'99/5/17〜19日に山形大学工学部、山形県寒河江市、山形県鶴岡市(車で1H))で講演がありました。
ご自宅や工場に伺ったことはあるのですが講演を聞くのは初めてなのでドキドキして会場に向かいました。

底辺で、日本の産業を支える町工場の紹介を中心に、またこの不況がどこ吹く風の工場など・・・。
ハラワタにしみわたるその内容を聞いて新しい展開を模索しようという気持ちにさせられました。


小関智弘 (こせきともひろ)

1933年東京に生まれる。都立大付属工業高校卒業後、1951年から大田区内の町工場で働く。
現在はNC旋盤を駆使するこの道五十年のベテラン旋盤工。作家としても活躍。筆書『大森界隈職人従来』
『粋な旋盤工』 『鉄を削る』 『町工場の磁界』 『羽田浦地区』 『春は鉄までが匂った』など。

小関 智弘書 『ものづくりに生きる 岩波書店』より
□ 第82回芥川賞候補(昭和54年)「羽田浦地図」
□ 第85回芥川賞候補(昭和56年)「祀る町」
□ 第8回日本ノンフィクション賞(昭和56年)『大森界隈職人往来』


日本には、金や土地をころがして金もうけをたくらんでいる人ばかりがいるわけではない。 コツコツとよいものを作っている人たちがたくさんいる。ものは金融業者のようにおしゃべり ではない。しかし、ものは雄弁だと思う。よいものを見れば、人はそれを作る人を認める。 それを作る国を認める。ほんものを作っていれば、かならずそれを見ている人がいる。
−−−−−−−−−−−−−−中略---------------------------------------
人は見ていなくても、神様は見ている・・・・そんな言葉を聞いたことがある。ほんとうにそうだと思う
     小関 智弘 著 『ものづくりに生きる 岩波書店』 より
ずっと日本の産業を下支えしてきた町工場のものづくりも、”下支え”ゆえに人の目にはふれにくい。 富士山が高く美しいのは、その広大な裾野があってのことだが、人びとは裾野まで 見ようとはしないのと似ている。 震災後の大工さんの姿のようにはいかないが、町工場で働く人たちの姿を、できるかぎり わかりやすい文章で書き表すようにつとめたい。そういって、この仕事を引き受けたのだった。 大工さんが柱を立て釘を打つ姿が見えたり、音が聞こえたりするように、工場の人たちの姿が見え、 ハンマーの音を聞いてもらうことができたただろうか。
小関 智弘著 『町工場・スーパーなものづくり 筑摩書房』あとがきより


多くの書籍の中から特にこころに響いた文章を抜粋しました。
※発行日と順序は関連ありません。

ものづくりの仕事はもので勝負する。口ではない。ワイロでもない。ものはもっとも雄弁に自己主張するかあらである。
実に多くの職人たちはその名を留めずにこの世を去ってゆきます。しかし彼らがこしらえた品物の中に、彼らがこの世に生きていた意味が宿ります。彼らは品物で勝負しているのであります。物で残ろうとするので、 名で残ろうとするのではありません。

職人力
講談社

技術は簡単に真似られる。しかし技能は真似られない。
職人力
講談社

春は鉄までが匂った。
春は鉄までが匂った
晩聲社

粋な旋盤、小粋な仕上げ、馬鹿でもできるタ−レット。
この本は鶴岡市の秋山鉄工蒲lから頂きました。

粋な旋盤工
風媒社

ビルの屋上から設計図を紙飛行機にして飛ばせば、三日後には製品になって
もどってくる。
そんなたとえ話がまかり通ったほど、大田区は機械金属工業のメッカだった。

ものづくりに生きる
岩波書店

鎌田の駅のプラットホ−ムで ”よおっ、社長” と声をかければ、二十人や三十人は
振り返るよ。

町工場の人間地図
ひとり親方たちの哀歓
現代図書

朝はじかんぎりぎりにのんびりと出勤してくるくせに、夕方はわれ先に手を洗って
急ぎ足に工場の門をでてゆく。そんな男のことを職人たちは「プレ−ナ−みたいな
野郎だな」なぞと言った。

町工場の人間地図 ひとり親方たちの哀歓
現代図書

それなのに石川さんは、「わたしの夢は、みんなをあっと言わせるような機械を
作ることではない。一生懸命に働いてくれる彼等に、一千万円プレ−ヤ−になって
もらうことです」なんて、うれしいことを言います。

町工場世界を超える
小学館

どんなに機械技術が進歩しても、機械は人間の道具です。
町工場世界を超える
小学館

彼等の多くは親会社から不渡りをくらったとか、親会社が倒産したとかの、経営的な
失敗よりも、仕事で不始末をしたり、望まれる仕事をギブアップすることの方に、
より強く恥じ入る。町工場のそんな気風(きっぷ)が町工場を支えている。

鉄を削る
太郎次郎社

ずっと、町工場のことを書いてきた。こんどはきっと、町工場の女性たちのことを
書こうと思う。町工場が男だけのものではないことを、女性たちもまた作業服で
大手を振って歩ける東京をとりもどすためにも、書こうと思う。

おんなたちの町工場
現代図書館



Google

(C)2000-2006「森の鍛冶屋」製作委員会